路傍の意地

70歳目前オヤジの、叫びとささやき

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

桜木花道に、なぜ涙してしまうのか

本当に、不明なことだったと今になって恥じ入る。 長い間、漫画を見くびっていた。漫画が嫌いだったわけではない。少年マガジンも少年サンデーも創刊号から読み続けていた。二宮光と同じようにボールを握り、ちかいの魔球を投げようと日夜努力していたことも…

五木ひろしの「近道なんか、なかったぜ。」

2008年3月記。 ***************************************** ちょっと前の話だが、サントリーのウイスキーの広告で、顔に深い皺が刻まれた老いた男の顔のドアップの写真を使ったものがあった。写真はモノクロ。男は、多分、西部劇によく出演する、とても有名…

カラスの話

去年の春のことなんですけどね、甲州街道を愛車で快適に走っていたんですよ。春の陽光の下、ああ、いい天気だなあなんてのんきな気分でね。 ちょうど、烏山のあたりだったと思うんだけど、信号でブレーキを踏むと、いきなり空から真っ黒なものが舞い降りてき…

コーエン兄弟の「ノーカントリー」を観る

火傷をすると、その部分が、水ぶくれと呼ばれる症状を呈する。皮膚の薄皮が浮いて、その中に水状の体液がみっちりたまったようになり、「それ、つぶさないようにね。自然に治るのを待たなくちゃだめよ」と親に言われたものだったが、必ず、何かの拍子につぶ…

嘔吐論

今回は、ちょっと毛色の変わったことを書きます。 嘔吐論。といっても、サルトルの「嘔吐」について論じるなんて大それたものではありません。もちろん、月賦で車を買ったときに、何年も先までこつこつとお金を支払わねばならない、オートローンの話でもあり…